VIVA NEWS
掲載日2018.01.05
更新日2018.01.05
【歯ブラシの歴史/第7回】歯ブラシの名称由来~名前は!?
歯ブラシの名称由来はどこから
日本では、歯ブラシの誕生は、明治初期。これは先の記事でご紹介しました。江戸時代、「楊枝・房楊枝 」に変わり、「クジラ楊枝」に徐々に変わっていました。田部其外らが、当時、インド(イギリス領)から伝わってきたのをまねて、クジラの髪と、馬の毛を合わせてつくったのが歯ブラシの始まりと言われています。しかし、まだ歯ブラシとは呼ばれずに、「クジラ楊枝」と呼ばれていました。大阪を中心に販売されていました。”歯ブラシ”とは呼ばれなかったんですね。
それではいつ「歯ブラシ」という名前が付けられたのでしょうか。「歯ブラシ」という名称が使われた最初の記録は、第3回 内国勧業博覧会の出品記録で、1880年(明治23年)、大阪盛業会社が【歯刷子】(歯ブラシ)という名称で出品してからと言われています。「歯」+「刷子」で歯ブラシというわけです。
この時、ほかにも名称は異なるが「楊枝」として何点かの出品があったそうです。また商品名として「歯刷子」の名称がつけられたのは、牛骨の柄に豚毛を植毛したもので、ライオン社から発売された「萬歳歯刷子」が最初です。
「萬歳歯刷子」と聞いてピンときた人は、勘ががいい人です。そうです。当社の歯ブラシは、VIVATEC歯ブラシですが、萬歳歯ブラシ=万歳歯ブラシ=VIVA(万歳)歯ブラシと、創業してまもなく共通していることが分かりました。偶然にも、輪廻転生といいますか、歴史を感じる名前なのです。
(第5回内国勧業博覧会全景図 出典:堺市立図書館)
最初に出品された内国勧業博覧会も、明治36年(1903年)第5回目は、VIVATEC歯ブラシの誕生の地、大阪・天王寺今宮で行われ、530万人が来場したと記録されております。(ビバテック創業の地、大阪・天王寺)
それから100年以上が経ち、歯口清掃は、文化や歴史的な背景のもとに楊枝の使用から、歯ブラシへと変わりました。現在では、歯ブラシは、生活必需品というよりも保健衛生用品として、価値が大きく認められるようになりました。
日本で最初の歯刷子(歯ブラシ)会社とは
日本歯ブラシ業界紙によれば、明治維新後の日本に西欧文化が導入され、明治7、8年(1875、1875年)に政府が鎮台(GARRISON)(明治初年に各地におかれた軍隊)用として、衣服、軍器用、馬用5種類を一組とした木製ブラシの製作を大阪の商人に依頼したのが日本でのブラシ製造の始まりであると記録されています。
明治21年(1888年)に日本最初のブラシ会社、盛業株式会社を松本重太郎氏が大阪市北区下福島に設立しました。同社は明治22年(1889年)にはブラシの製品見本を米国に輸出していると記録されています。