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VIVA NEWS

掲載日2017.12.25

更新日2017.12.25

【歯ブラシの歴史/第6回】牛骨歯ブラシはありか?

歯ブラシは得体の知れないもの


西洋では、17世紀代に「現代と同じ形の歯ブラシ」が作られたと言われています。しかし、18世紀になってもまだまだ日常的には使用されるようなものではありませんでした。 当初は、「得たいのしれないもの」として人々に見向きもされなかったそうです。

一般家庭での歯磨道具はもっぱら、木片や布、スポンジが使われており、実際は、磨くことより含嗽したり歯を拭くことが主だったそうです。「歯ブラシ」は、贅沢品であり一般庶民には高嶺の花。相当高価なものでした。一部の貴族達や、上流社会で使用されたにすぎなかったようです。

 


 (牛の骨で歯ブラシの軸を作っていた)

 

17世紀後半から18世紀半ばにかけ、その西洋で開発された植え込み式の歯ブラシは、「歯磨きをする道具」として徐々に認められ、ついには知識人の間で話題の種になるまでに至ったのです。フランス、オーストリア、イギリス、ドイツ、イタリア各国の上流社会で歯ブラシが盛んに使われていたそうです。それでも、なお、骨に穴をあけて動物の毛を植えたのが「歯ブラシ」というもの。現代でも、奇妙な道具だと思ってしまいますね。

 

 

骨が食用に使われ、利用されなくなった


昔は、歯ブラシの軸の材料として牛の骨が使われ、毛の部分を骨に植え込むのが主流ででした。もちろん、プラスチックというものも、当時はなかったのです。骨の軸が使われなくなったのは、第二次世界大戦中に、骨をスープの材料に使用する為に、兵士が職人から取ったからと言われています。

ところで、「現代と同じ形の歯ブラシ」の発明は、実は、中国が一番!早かったのです。西洋が最初ではありませんでした。中国で10世紀の王の墓から、象牙の柄に動物の毛を2列8個の穴に埋め込んだ歯ブラシが発見されたのです。

 中国では10世紀、西洋では17世紀、日本では明治末期。 

 

 

希少価値の高い象牙を使った歯ブラシ。現代ではありえません。1990年にワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)の下で象牙の国際取引は原則禁止となってますし、まして、象牙の歯ブラシを使えるのは、王様くらいでしょう。

今では、それが、いわゆる現代の歯ブラシの原型と言われていますが、その後、15世紀の中国では、シベリアブタの剛毛を竹や骨の柄に縛りつけた歯ブラシが中国で作られるようになったそうです。その後、東洋へ出かけた交易人が中国製の歯ブラシをヨーロッパに持ち帰り、柔らかい馬の毛で歯ブラシを作ったと言われています。恐るべし、中国4000年の歴史。

 

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